会見に臨む前川喜平・前文科事務次官=25日午後5時15分、東京・霞が関、越田省吾撮影
「加計(かけ)学園」が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画を巡り、前川喜平・前文部科学事務次官が25日、記者会見した。前川喜平氏の記者会見での主な発言は次の通り。
加計文書、前次官が感じた圧力 「黒を白にしろと」
特集:加計学園問題
(冒頭発言)「国家戦略特区での獣医学部新設について、条件に合致しているかを判断すべき内閣府は、十分な根拠のある形でその判断をしていない。極めて薄弱な根拠の下で規制緩和が行われた。公正、公平であるべき行政のあり方がゆがめられてしまった」
「この間の経緯を示す文書は、実際に私が在職中に共有していた文書であり、存在していた」
「当事者としてまっとうな行政に戻すことができなかった。大臣を支える事務次官として十分な仕事ができず、文部科学省に対しておわび申し上げたい」
――この間の内閣府とのやりとりは「加計学園ありき」だったのか
「関係者の暗黙の共通理解としてあったのは確かだ。加計学園という言葉は使っていない場合が多いと思うが、内閣府でも文部科学省でも、国家戦略特区の議論の対象は、加計学園の獣医学部という共通認識の下で仕事をしていた」