料理研究家の岡野沙織さん=牛久市中央3丁目
茨城の野菜を全国へ。そんな思いで、茨城県美浦村出身の女性料理研究家が写真共有SNSインスタグラムに、地元の野菜を使った料理の写真を投稿している。
岡野沙織さん(29)は、大学で料理や栄養学を学び、普段は勤務先が経営する都内のレストランなどでメニューの開発に携わっている。依頼があれば他店舗にアドバイスをしている。
仕事の傍ら、自身のインスタグラムのアカウント(@saori_okano)に投稿する写真に、ハッシュタグ(検索ワード)「#茨城のお野菜広め隊」を付けて、茨城産の野菜を使って調理した料理を紹介。色みなどを重視し、浮島れんこんの天ぷらやレディーファーストトマトの炊き込みご飯など、鮮やかな写真が並んでいる。写真には「奇麗でおいしそう」「どうやって作るんですか」といったコメントが寄せられている。
投稿のきっかけは、茨城の野菜を使った料理を振る舞った友人の一言。「これ、絶対料理研究家でいけるよ」。以来、茨城の野菜を料理研究家として広める活動をしている。
地元の農家の手伝いなどにも参加し、苗作りや草取りといった農作業の大変さを知った。作物の生育が天候に左右され、せっかく収穫しても形の悪いものは出荷できないということも聞かされた。「野菜を作るのに、こんなに手間がかかっているのに驚いた」
計り知れない苦労がありながら、文句一つ言わずに農作業にいそしむ農家の人たちの姿に心を打たれた岡野さん。「料理の写真を見て、茨城の野菜を知り、その良さを味わってもらえれば」と話す。これからも郷土の野菜作りを応援し続けるつもりだ。(比留間陽介)