名古屋市の待機・隠れ待機児童数と利用枠増加数の推移
4年連続で認可保育施設に入れない待機児童がゼロの名古屋市は、保育所を増やすために公園などの市有地の活用に乗り出す。昨年度、民有地での新設が予定通りに進まず、このままでは「ゼロ」の維持が難しくなるためだ。
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「ゼロになりまして、グッジョブ。名古屋の看板政策ですから」。22日、河村たかし市長は市の幹部会で喜んだ。その4日前に「待機児童ゼロ(4月1日時点)」を発表したばかりだった。
今年、市内の保育所などへ入所を申し込んだのは約4万5103人(前年比1858人増)で過去最多を記録した。就学前の子どもの数は約11万6千人で前年を下回り、減少傾向にあるにもかかわらず、保育所のニーズは高まる一方だ。
対策として市は今春、保育施設の新設で、2189人分の利用枠を確保する予定だった。だが、土地不足や住民の反対もあって12カ所の新設を断念。保育所の定員増などでやりくりし、「何とか待機ゼロにつながった」(市保育企画室)という。
一方、いわゆる「隠れ待機児童」は715人(前年比130人増)で、2年連続で増えた。主に、入れる保育所はあったが、希望通りではなかったために待機している子どものことで、「待機児童」には数えられない。今年は認可外施設を利用した1人を除く714人が特定の保育所を希望した。
「登園に無理がない」と市が判…
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