北九州市小倉北区で2012年、スナック経営の女性とタクシー運転手の男性が切りつけられた事件で、福岡県警は、指定暴力団工藤会(北九州市)ナンバー3の菊地敬吾被告(44)ら10人前後を組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人未遂)の疑いで2日にも逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。
特集:工藤会
被害女性の店は、12年の改正県暴力団排除条例の施行で始まった、暴力団の立ち入りを禁止する標章を掲げていた。県警は、暴排運動への協力者に対する報復・見せしめの意図で襲撃した可能性があるとみて調べてきた。
事件は12年9月7日午前1時ごろ、小倉北区の女性宅の敷地内で起きた。女性がタクシーで帰宅したところ、いきなりほおを切りつけられ、助けに入ったタクシー運転手も首などを切られた。
北九州市内ではこの時期、スナックなどで働く女性が顔を切りつけられる事件が相次いだ。標章を掲げる飲食店には「県警に協力しとろうが。次はおまえの番やぞ」などと脅す電話が少なくとも数十件かかっていた。
工藤会をめぐっては14年9月…