ロンドンで5日、テロの現場となったロンドン橋が一部再開し、警官が見守る中、橋を行き交う通勤、通学者たち=AFP時事
英ロンドン中心部のロンドン橋付近で3日夜に起きたテロ事件で、ロンドン警視庁は5日、警官に射殺された実行犯の男3人のうち2人の身元を発表した。うち1人は警察が捜査対象として把握していた人物だった。警察はほかに背後に支援した組織や人物がいるか慎重に捜査している。
ロンドンテロ実行犯、以前に友人らが通報 過激化を懸念
同警視庁が公表したのは、パキスタン出身の英国人クラム・バット容疑者(27)と、自称モロッコとリビア国籍のラシッド・レドアン容疑者(30)の2人で、ともにロンドン東部バーキングに住んでいた。
英メディアによると、バット容疑者は昨年、英国内のイスラム過激派を特集した民放局のドキュメンタリー番組に「アブス」という名前で出演。ロンドンの公園で過激派組織「イスラム国」(IS)の旗を広げて祈りを捧げるなど、イスラム過激思想に傾倒している様子が記録されていた。
また警察は2015年から同容疑者を捜査していたが、「今回の事件を計画していたことを示す情報はなかった」として、優先度の高い監視対象にはしていなかった。
レドアン容疑者は12年に隣国…