初手を指す三浦弘行九段
第76期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)が8日、東京都渋谷区の将棋会館で開幕し、午前10時、久保利明王将(41)と三浦弘行九段(43)の対局が始まった。今期は通常より1人多い11人が参加し、佐藤天彦名人(29)への挑戦権を争う戦いがスタートした。
三浦九段は昨年、将棋ソフトを使った不正を疑われ、10月に日本将棋連盟から出場停止処分を受けた。久保王将は不正の疑いを指摘した1人だった。同12月、連盟が委嘱した第三者調査委員会は「不正の証拠はなかった」と判断し、三浦九段の疑いは晴れた。
これに伴い、三浦九段はA級の座を保証されることが決定。76期のA級は、通常より1人増えて11人で行われることになった。
今年5月、連盟と三浦九段は、連盟側が慰謝料を支払うことなどを条件に和解している。(村瀬信也)