静岡県伊東市で2015年、日産車に搭載されたタカタ製エアバッグが破裂し、助手席に乗っていた神奈川県海老名市の女性(当時61)が負傷した事故で、静岡県警伊東署は16日、日産自動車とタカタの安全管理責任者を業務上過失致傷の疑いで静岡地検沼津支部に書類送検し、発表した。
特集:タカタ製エアバッグ問題
同署によると、書類送検されたのは日産自動車の男性社員(52)=神奈川県厚木市=とタカタの男性社員(57)=滋賀県彦根市=で、製品の安全管理や品質保証の責任者という。捜査関係者によると、タカタ社員はエアバッグの不備を日産側に正しく伝えず、日産の社員は販売店側に正しいリコールの対応を指示せずに、エアバッグが作動しないようにする措置を取らせなかった疑いがある。
この事故は15年10月28日に発生。伊東市の国道で日産の「エクストレイル」がトラックに追突した際、エアバッグが破裂して金属片が飛び散り、女性は手の指を骨折するなどした。
国土交通省によると、タカタ製のエアバッグの異常破裂によってけが人が出たのはこの事故が国内初。