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さらば、街を見守る黒い壁 大宮の名物デパート取り壊し

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半世紀にわたって大宮の街を見続けた大宮中央デパート(奥)=さいたま市大宮区の高島屋大宮店から


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昭和の面影を色濃く残す、大宮駅東口を象徴するビルの一つが姿を消す。黒い壁とレトロな雰囲気が特徴の「大宮中央デパート」(さいたま市大宮区)。半世紀にわたり、大宮の街を見守ってきた「名物ビル」は、再開発で7月から取り壊し作業が始まる。


大宮中央デパートは1966年に完成し、同年12月7日にオープンした。駅東口から東へ伸びる大宮中央通りと、それに交わる中山道に面したL字形で、地上6階、地下1階の鉄筋コンクリート造り、延べ床面積約1万平方メートル。


開店当日の朝日新聞埼玉版には「地階(地下)は食料品、家庭日用品、1~3階が洋品名店街、4階が衣料品、5階は食堂のれん街、6階に大宮名産の盆栽や園芸、愛玩動物売り場、屋上にこども遊園施設を備えた大宮市(当時)では最も大きい本格的デパート」とある。広告では「あなたの生活に直結するファミリーデパート」と銘打った。


現在の大手百貨店と異なり、当初は個人商店中心の協同組合が運営。小さな店が多い「寄り合いデパート」の印象が強かったという。だが店主の高齢化などで撤退する店が増え、最近は屋上がフットサル場になり、スポーツ用品や衣料品店、居酒屋などが入る雑居ビルのようになっていた。


近くで八百屋を営む野本武さん…



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