浮世絵「見返り美人図」をアレンジした近畿日本鉄道の「美しいマナーの美術館」(同社提供)
車内での大声の会話やホーム上の歩きスマホ……。電車に乗るとき気になるこんな行為。近畿の鉄道各社ではマナーの啓発方法に頭をひねる。
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「みんなが困る アカンを探せ!」。阪神電鉄が作ったイラスト入りの下敷きだ。沿線の子ども向けに2万枚を作製し、今春から学校などを通じて配布している。車内で大音量の音楽を聴く人、駆け込み乗車をする人ら、様々な場面が描かれている。
誰のマナーがよくないか「正解」は書かれていない。これまでの下敷きは○×クイズなどだったが、今回は先生や保護者、友人らと話しながら一緒にマナーを考えてもらう狙いだ。
日本民営鉄道協会(東京)が昨秋に実施したアンケート(回答数2899人)で、迷惑行為1位は「騒々しい会話・はしゃぎまわり」。2位は「歩きながらの携帯電話・スマートフォンの操作」、3位は「座席の座り方」だった。阪神の担当者は「マナーに関する意見が絶えない。啓発も工夫が求められる」と話す。
ネット上で、「センスある」「面白い」と話題になったのは、近畿日本鉄道のポスター「美しいマナーの美術館」。菱川師宣(ひしかわもろのぶ)の浮世絵「見返り美人図」がキャリーバッグを持ち、「ぶつからないように 見返る美人」と書かれている。
6種類あり、肖像画の織田信長…