スウェーデンに到着した安倍晋三首相(中央)、昭恵夫人(右)=8日午後、ストックホルム・アーランダ空港、飯塚晋一撮影
安倍晋三首相は9日午前(日本時間同日夜)、訪問先のスウェーデンの首都ストックホルムで同行記者団に対し、8月早々に内閣改造と自民党役員人事を行う考えを明らかにした。改造では政権中枢を担う骨格は維持する方針だ。
首相は「来月に入ったら早々に党役員人事と内閣改造を断行し、人心を一新する考えだ」と表明。新たな布陣について「経験と実績を備えたベテランや、これまでの発想にとらわれない改革突破力のある人たちを登用したい」と述べた。その上で、第2次安倍政権の発足当初から政権を支える麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官の処遇を問われ、「安定感は極めて重要。骨格はコロコロと変えるべきではない」と続投させる意向を示した。
今秋の臨時国会に自民党原案を提出する考えを明らかにしている憲法改正のスケジュールについて、首相は「次の国会が終わるまでの提出は十分に可能ではないかということで申し上げた」と方針変更はないと強調。一方、国会では野党も含めた「幅広い合意形成」に努める考えも示した。
欧州歴訪中の首相は、九州北部の豪雨災害を受けて、10日の予定をこなした上でエストニア訪問を取りやめ、日程を1日早めて11日に帰国する。(ストックホルム=久木良太)