西原理恵子著「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」
王子様を待たないで。お寿司(すし)も指輪も自分で買おう――。そう女の子たちに伝える漫画家・西原理恵子さん(52)のエッセー「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」が6月に出版されました。著書に込めたメッセージや、「卒母(そつはは)」した今の思いなどを聞きました。
女の子へ「寿司と指輪は自分で買おう」 西原理恵子さん
国際女性デー特集「Dear Girls」
――著書で女の子へのメッセージを書きました。どんな思いからですか?
啓蒙(けいもう)に勝るものなし、ということを常々思っています。女の子が貧困に陥っても、知識さえあれば、初動が遅れて悲惨になることが少なくなるんじゃないかと思って。
奥さん(妻)のことをボロカスに言う男性を見ると、その息子は「ひどいことを言っても別れないもんだ」と思い込むし、娘は自分の旦那さん(夫)にそんなことを言われても我慢します。私たちのちょっと上の女性たちが命がけで離婚してくれたでしょ。子どもにそんな思いをさせないためにやってくれたことだと思います。そういう女のバトンを次の女の子たちに伝えたいという思いがあって書きました。
――著書では、「自分の幸せを人任せにしないこと」を強調しています。
自由と責任は有料です。自分の赤ちゃんが生まれたら責任があります。責任というのは、お金がないと絶対に果たせません。つぶれない会社に勤める病気にならない夫は存在しません。絶対に人生のかじ取りを人に任せないこと。
男で失敗するのも、職場で失敗…