会見の後、内山は両拳を握り「これが最後のファイティングポーズです」=東京都港区
世界ボクシング協会(WBA)スーパーフェザー級元スーパー王者の内山高志(37)が29日、現役引退を表明した。東京都内で記者会見し「今まで以上の強さはもう出せないかもしれないな、と引退を決めた」と話した。今後はジム経営や選手指導を考えている。
内山は埼玉・花咲徳栄高、拓殖大などでアマチュアの国内トップとして活躍。プロデビューは25歳と遅かった。2010年1月、30歳で初挑戦し世界王者に。9度防衛後に王者からスーパー王者に昇格した。16年4月にヘスレール・コラレス(パナマ)に敗れるまで、約6年4カ月にわたり王座を守った。連続11度防衛は、日本ジム所属男子選手では具志堅用高の13度、山中慎介の12度に続く歴代3位に当たる。昨年末にコラレスとの再戦に敗れた後、進退を保留していた。
戦績は27戦24勝(20KO)2敗1分け。KO率が7割5分近い強打で「ノックアウトダイナマイト」の異名をとった。
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引退を表明した内山の一問一答は以下の通り。
――進退について。
「(昨年の)大みそかの試合が終わってから、だいぶ遅くなってしまったが、今日で引退を決意した」
――迷いはないのか。
「悩みながら、練習をやりながら考えた。一番はモチベーションの低下とか、けがも多くて。前以上に強くなれるのかなという疑問があり、今まで以上の強さはもう出せないかもしれないな、と引退を決めた」