岡山大会 好投するおかやま山陽の大江=倉敷マスカット
(29日、高校野球岡山大会 おかやま山陽9―2創志学園)
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岡山大会では史上初めてとなる決勝での無安打無得点試合へ。おかやま山陽の右腕大江は、あとアウト三つに迫っていた八回の攻撃で、代打を送られた。「全身がつって歩けなかった」と堤監督。続投出来る状態ではなかった。
大江にとって、雪辱がかかるマウンドだった。前日も先発し、5回5失点で劣勢を招いた。挽回(ばんかい)してくれたのは、攻撃陣。1―6の八回に6得点するなど終盤の猛攻で、8―8のまま降雨コールドによる引き分け再試合に持ち込んだ。「昨日、自分は全然ダメだった。取り返せるチャンスが来た、と思った」
前日までの6試合で50得点。快進撃の原動力となった打線が早々と背中を押してくれた。一回、創志の好投手・難波から4得点。直球を痛打された前日の反省から、変化球主体に組み立ててきた相手エースをまた打った。
援護を追い風に、あとは力強く右腕を振るだけだった。140キロ超を計測する直球主体の配球で強気に攻めた。4四球は与えたが、安打を許さないまま八回まで投げた。「100点だと思う」と大江。
山陽は昨春の県大会で優勝し、夏の岡山大会も4強と力をつけていた。それでも堤監督は前日、4季連続の甲子園出場を狙う創志を「横綱」、ノーシードの自分たちを「平幕」と表現した。その横綱を投打で圧倒し、難波に「完敗です」と言わせた。
勢いも元気も十分に、春夏通じて初の大舞台へ乗り込んでいく。(竹田竜世)