生活保護の自己責任論に対し、「関わること」と「つながること」を提案した4人の生徒。コンペの様子を再現してくれた=大阪府立松原高校
貧しさは自己責任なの? 授業の中で、生活保護へのバッシングを知った大阪府立松原高校の生徒らが、街頭アンケートや自治体職員への聞き取りをし、解決策を考えた。答えは「関わりを持てばつながりが生まれ、偏見がなくなる」。誰もが集える子ども食堂のような場づくりを思い立ち、7月31日にスタートさせた。
子どもの貧困、どう支える 解決への一歩考えた
松原市で子ども食堂を開くNPO「やんちゃまファミリーwith」と連携。生徒の居場所を設ける府の事業として運営する。31日夕、学校の調理室で生徒向けに「松高(まつこう)キッチン」を開き、参加者でおにぎりを作ってバイキング形式で食べた。8月5日には同市人権交流センターで、地域の人向けに「みんなの食卓」を開催。それぞれ今年度中に10回、予定する。
きっかけは昨年度、1年生だった生徒が受けた授業「産業社会と人間」だ。教員が提示した5分野から「ライツ(権利)」を選んだ女子4人の班は、過酷な条件で働く「ブラックバイト」や過労死、生活が立ちゆかなくなった時に利用できる制度を学んだ。
その中で、生活保護を受けるのは甘えだと批判する自己責任論を知った。ネットには「恥」「不正受給」といった書き込みが並ぶ。メンバーの明見琴子さん(16)は「なぜ、そんな風に思うの? 難しい課題だけど挑みたいと思った」。
自己責任だと思うか、駅などで…