徳島県鳴門市の徳島自動車道で25日、大型トラックに追突されてマイクロバスの高校生ら2人が死亡、14人が重軽傷を負った事故で、県警は、トラックとバス双方の会社を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで28日に家宅捜索する。捜査関係者が明らかにした。
進学の夢、暗転…衝撃音に流血と叫び声 徳島道バス事故
県警は27日、同法違反(過失運転致死)容疑で現行犯逮捕したトラック運転手の菊池誉司(たかし)容疑者(50)について、容疑を過失運転致死傷に切り替えて徳島地検に送検した。勤務先の運送会社「東西物流」(松山市)の捜索では、菊池容疑者の勤務実態などを調べる。また追突されたバスの運行会社「阿波中央バス」(徳島県阿波市)も捜索し、路肩に止まっていた経緯や安全確保に問題がなかったかを調べる。
一方、亡くなった森下汐音(しおん)さん(15)が通っていた県立富岡西高校(阿南市)では27日午後、森下さんを追悼する臨時全校集会を開いた。冒頭、森保裕教頭が事故の経緯を説明し、体育館に集まった生徒と教職員約800人が黙禱(もくとう)した。田上幸志校長は「すばらしい才能を持ち、未来に向かっていた尊い命が失われました。痛恨の極みです」と生徒たちに語った。(三上元、佐藤常敬)