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カメラと「頭脳」劇的進化 iPhone8速攻レビュー

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(写真2)ボディー背面がガラスになり、印象は大きく変わった。過去のモデルはマット仕上げが基本だったが、光沢仕上げに=瀬戸口翼撮影


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(写真3)「iPhone」ロゴ周囲の各種表示はなくなり、非常にすっきりとした表示に。背面には「リンゴマーク」と「iPhone」しかない=瀬戸口翼撮影


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(写真4)新たにQi規格のワイヤレス充電に対応。別売りの充電器(写真はMophie社のもの。6980円)を使うことで、ケーブルをつながずに充電が可能になった=瀬戸口翼撮影


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(写真5)カメラ部の外観には変更なし。スペック上も大きな変化はないが、実際の性能は大きく進歩している=瀬戸口翼撮影


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(写真6)左がiPhone 8 Plusで、右がiPhone 7で撮影した写真。路面や壁の色などに注目。まったく同じ条件で撮影したにもかかわらず、明るさ・色味が大きく改善している=西田宗千佳撮影


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(写真7)iPhone 8 Plusのポートレートモードには「ポートレートライティング」という機能が追加になった。奥行き情報を使い、ライティングを変えたポートレート写真を作れる。ただし、奥行き判定に失敗することも


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(写真8)Anima Res社の医療教育用アプリ「Insight Heart」。人体の心臓の位置を、自分で眺めて確認できる。アップルウォッチをつけていると、映像と自分の心拍が同期する=西田宗千佳撮影


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(写真9)島津ビジネスシステムズの「アメミル」。気象レーダーの情報からゲリラ豪雨などを予測。ARKitにいち早く対応、日本周辺の降雨量情報をチェックできる=西田宗千佳撮影


9月22日に、新しいiPhoneである「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」が発売になります。今回は、この2モデルの試用リポートをお届けします(写真1)。


フォトギャラリー iPhone 8の劇的変化を見る


今年のiPhoneは、iPhone 8に加え、上位機種の「iPhone X」も発売になります。その関係で、iPhone 8が古いもののように思えている人も多いようです。しかし、実際にiPhone 8を使ってみると、中身の進化はかなりのもの。外見に大きな変化がないように見えますが、それにだまされてはいけません。


どこが大きく変化したのでしょうか? 実際に確かめてみました。(ライター・西田宗千佳)


■ガラスで光沢のあるボディー、ロゴは「iPhone」のみ


iPhone 8は、4.7インチのスタンダードモデルと、5.5インチの「Plus」の2ラインアップ構成です。スタンダードモデルとPlusというのは、2014年の「iPhone 6」以降続いてきた形で、丸みを帯びたデザインにホームボタン、というのも同じです。そういう意味では、iPhoneとしての使い方に大きな変化はないといえます。これを「つまらない」と見ることもできるでしょうが、むしろ道具としては、いつものようにいつもの通り使える、という安心感がある、とも言えます。iPhone 8は、そこでの軸をぶらさない製品なのでしょう。


外観上の大きな違いは、ボディーの裏がアルミから「ガラス仕上げ」に変わったことです(写真2)。このため、iPhoneのボディーは光沢仕上げになり、印象もかなり変わりました。特に新しく感じるのは、「ゴールド」モデルの仕上げです。ボディーは少し赤みのある金色で、以前のゴールドとローズゴールドの間くらいの色なのですが、そこに透明な白いガラス(おそらくはシルバーモデルと同じパーツです)を載せることで、裏面を面白い色味にしています。シルバーも、光沢ガラス仕上げのおかげで、いままでとはずいぶん印象が違っています。


ファンにとって注目点は、ボディー裏の「iPhoneロゴ」がシンプルに、「iPhone」の文字だけになっている点です(写真3)。これまでは色々な警告表示・規格などがあったのですが、ついに「iPhone」だけになりました。


裏がガラスになったことで、「落としたとき割れるのでは」という不安を持つ人もいるでしょう。アップルは「以前より強度の高いガラスに変更している」と説明してはいるものの、割れる危険性がないわけではありません。光沢仕上げでツルツルしていますから、手から滑り落ちやすくなった、とも言えます。とはいえ、ロゴやボディーの仕上げの美しさは魅力であり、ケースをつけるのがもったいなくも思えるのも事実。この辺はなかなか悩ましいところです。ガラスになったことによるジレンマとして、重量が重くなった点も挙げられます。iPhone 7が138グラムだったのに対し、iPhone 8は148グラム。iPhone 7 Plusが188グラムだったのに対し、iPhone 8 Plusは202グラムとなっています。持ち比べればはっきりと分かる程度の差であり、ここはマイナスと言えます。一方、このくらいの重量であれば、ケースをつけるとわかりにくくなる差である、のも事実なのですが。


■「ワイヤレス充電」と「USB-C高速充電」に対応


背面をガラスに変えたのは、美観のためだけではありません。今回iPhoneとしては初めて、ワイヤレス充電技術「Qi(チー)」に対応しました(写真4)。Qiはアンドロイドで採用例の多い業界標準技術のひとつで、充電器にも互換性があります。今回はレビュー機材として、Mophie社のワイヤレス・チャージングベース(税別6980円)を借り受け、併せてつかってみました。当たり前の話ですが、ベースに置くだけで充電が始まります。充電時間はそれなりに短いようです。iPhone 8 Plusの場合、本体付属のACアダプターを使い、30分で約15%の充電ができたのに対し、ワイヤレス充電では約12%の充電が可能でした。さほど大きな違いはない、といって良さそうです。


ちなみに、アップルは以前から、USB Type-CからLightningへ直接接続するケーブルを別に販売しています。これは、USB Type-CしかもたないMacBookとiPhone・iPadの接続を行ったり、iPad Proを急速充電したりするのに使われていたもので、過去のiPhoneの場合、ACアダプターと接続しての充電には対応していませんでした。しかしiPhone 8からは、このケーブルでACアダプターとつなぎ、急速充電が可能になります。例えば、MacBook用周辺機器として販売されている「29W電源アダプター」を使うと、標準のACアダプターに比べ、おおよそ半分程度の時間で充電できる計算になるのですが、アップルは「0%から50%まで、約30分で充電」としています。


ワイヤレス充電も高速充電も、ともに「別売りの機器が必要である」点に注意が必要です。ワイヤレス充電台は数千円、USB Type-Cを使った急速充電には、ケーブル+ACアダプターで8000円が必要です。出費は痛いのですが、それぞれの生活スタイルに合わせ、充電方法の選択肢が広がった……と考えた方がいいでしょう。


■カメラを中心に「中身」が劇的な進化


iPhone 8は、ガラス仕上げになったとはいえ、同時に発表された「iPhone X」ほど大きくデザインが変わったわけではありません。


ではどこがポイントなのか? それはやはり「中身」です。iPhone 8から、プロセッサーは新しい「A11バイオニック」に変わりました。一般にプロセッサーの変化は動作の軽さで感じられます。もちろん、iPhone 8はiPhone 7に比べ動作が素早くなった、とは思うのですが、今回に関しては、動作速度よりも別の部分で、プロセッサーの変更の恩恵を強く感じます。


それは「カメラ」です。


スペックシートを見ても、iPhone 7と8の間では、搭載しているセンサーやレンズに、数値上の変化はないように思えます(写真5)。アップルは「センサーを新しくした」と言っているものの、それはスペックからは読み取りづらいものです。


しかし、それでカメラの写りを判断するのは大きな間違いです。


論より証拠、写真6をご覧ください。これは夜間に東京・歌舞伎座で撮影したものですが、画面左側がiPhone 8 Plus、右側がiPhone 7の画像になるよう合成しています。左と右で明るさ・色合いが大きく異なることにお気づきでしょうか。撮影条件・撮影方法はまったく同じ。なんの設定もせず、単にシャッターを切っただけです。その場で見たイメージに近いのは、もちろんiPhone 8 Plusの方です。


様々なシーンで撮影しましたので、撮影サンプルはフォトギャラリーをご確認ください。iPhone 8と8 Plusは、iPhone 7系に比べ、あまり光量がないシーンでも明るく、色鮮やかに写るようになっています。料理を撮影した際でも、色合いがより「おいしそう」になりました。


正直、撮影画質の変化がここま…










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