長距離特化の青学大か、速さの東海大か 全日本大学駅伝——贯通日本资讯频道
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長距離特化の青学大か、速さの東海大か 全日本大学駅伝

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日本学生対校選手権の男子1万メートル決勝で11位に入った東海大の関颯人=上田潤撮影


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前回大会で1区の青学大・下田裕太(中央左)からたすきを受け取る2区の田村和希(同右)=愛知県弥富市、小川智撮影


第49回全日本大学駅伝(朝日新聞社など主催、JAバンク特別協賛)が11月5日、名古屋・熱田神宮―三重・伊勢神宮(8区間、106・8キロ)で開かれる。前回大会で初優勝し、学生駅伝3冠を遂げた青学大は、10月の出雲で東海大に優勝をさらわれ、1分33秒差で2位に甘んじた。その直後、青学大の原晋監督は「東海、青学の2強という構図が分かった」と言った。その発言通り、伊勢路でも青学大を東海大が脅かすのか。2連覇を狙う青学大が巻き返すのか――。


伊勢路の区間距離は出雲より長い9・5~19・7キロだ。原監督は「全日本、箱根は自信があります。距離が延びる。区間が増える。青学は層が厚いので取りにいきたい」。青学大は体幹中心に鍛える「青トレ」を数年前から続ける。「私たちは走りの効率化を求めてロング(長い距離)に特化した体作りをしている」と、監督は話す。


一方の東海大は、2年生の「黄金世代」を中心にスピードランナーがそろう。両角速(もろずみはやし)監督は「ウェートトレーニング、低酸素トレーニング、スピード練習というのが、うちのキーワード」。ウェートは国際的に成果を見せている米国のオレゴンプロジェクトにならったものだ。学内には低酸素専用の施設がある。


■2年生軸の東海大


東海大は長野・佐久長聖高3年で高校駅伝「花の1区」の区間賞だった関颯人(はやと)、同じ区間で4位の鬼塚翔太(福岡・大牟田)、5位の阪口竜平(京都・洛南)、6位の館沢亨次(埼玉栄)ら、2年生8人を含む13人が全日本にエントリー。学生トップ級の目安である5000メートル13分台が12人、1万メートル28分台が5人。持ちタイム通りの強さを見せたのが、出雲だった。


「なんでもかんでも駅伝を目指して仕上げる、という指導はしない」と両角監督。「距離を追いすぎるとパンクしてしまう。関はまだハーフマラソンをしていない。阪口も1万メートルをやっていない。高校時代に故障が多かったので」とじっくり距離に対応させる。


駅伝がゴールではない、という考えは青学大の原監督も同じだ。「ある種、宗派の対決。というのは体の鍛え方の違い。出雲の敗戦はある程度予想できた。逆に箱根は勝ちたい。中間にある全日本はどっちに転がるか。指導者として興味がある」


東海大の関は「東海は短い距離しか走れないというイメージがあるかもしれないが、そうじゃない。スピード強化の中で距離は踏んできている。全日本はフラット(平ら)なコース。距離に対する不安はない」。


昨年は出雲3位の後、全日本は関を感染性胃腸炎で欠き7位だった。東海大にとっては体調管理を含め、成長が試される場となる。


■青学大、エース候補は2人


青学大は8区間の全日本に初優勝経験者6人がエントリーした。昨年に比べ「持ちタイムの平均はほぼ変わらない。夏合宿も同じ流れで消化。選手層は厚くなり、全体のレベルは上がってきた」と原監督。「ただ、絶対的エースはいない」


昨年は49秒差で追った最終8区で一色恭志(現GMOアスリーツ)が逆転し、初優勝のテープを切った。原監督は「(一色は)3大駅伝にフル出場。2年からエース区間を走ってきたので影響力は大きかった」。絶対的エースの抜けた穴を、3冠チームを受け継ぐ4年生は意識せざるをえない。エース格の一人、下田裕太は7月、「この人がアンカーにいるから、という選手になって全日本を迎えたい」と話していた。


同じころ、もう一人のエース格、田村和希はけがに苦しんでいた。右ひざを痛め、7月に左足脛(けい)骨を疲労骨折。「これまで以上に頑張らなければと思った矢先のけがだった。一色さんみたいになろうと思い過ぎちゃったのかもしれない」


練習の虫という下田。「僕は全然強い選手じゃない。青学の練習が合って、伸びただけ。ちょっと練習ができて、長いのが得意なだけ」。高校駅伝は静岡・加藤学園で3区35位。大学2年で挑戦した2016年2月の東京マラソンでは一色より11秒速かった。だが、「一色さんみたいな走りはできない。自分なりにチームに安心感を与えられるようになりたい」と自らを追い込む。


5度の区間賞で「駅伝男」と原監督から信頼を寄せられる田村は、夏合宿の後半に復帰した。「練習ができず、割り切って、早く復帰して結果を残すのが役割と考えた。下田は練習で先頭に立てる。僕も下田も、練習も結果もできていた一色さんのようにはなれないので、分担すればいいと勝手に思っている」


出雲では2区田村が区間新で5人を抜き、3区下田が3位から1位に上げてつないだ。原監督は「田村が戻り、下田も健在。昨年並みに仕上がってきた」。


下田は「できることをするしかない。出雲は8・5キロで得意な距離ではなかったけれど、全日本は15キロ前後、箱根は20キロで得意。区間賞を狙っていきたい」。田村は「全日本で前半の区間に起用されたら、僕のところで主導権を握れるようなレースをしたい」。先輩の大きな背中を見て、もがいてきたエース候補の2人が、黄金時代をつなごうとしている。(松本行弘)


■学生3大駅伝のコース比較


〈出雲〉


区間数6


最長区間10.2キロ(6区)


最短区間5.8キロ(2区)


区間平均7.52キロ


〈全日本〉


区間数8


最長区間19.7キロ(8区)


最短区間9.5キロ(3区)


区間平均13.35キロ


〈箱根〉


区間数10


最長区間23.1キロ(2、9区)


最短区間20.8キロ(5、6区)


区間平均21.71キロ


■最近の学生3大駅伝優勝校


(左から年度、出雲、全日本、箱根。2014出雲は台風で中止)


2012 青学大 駒大 日体大


2013 駒 大 駒大 東洋大


2014 --- 駒大 青学大


2015 青学大 東洋大 青学大


2016 青学大 青学大 青学大


2017 東海大




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