日本でかつて開催されていた国際大会「トヨタビッグエア」の様子
4日にデンマーク・コペンハーゲンで予定されていた来年2月の平昌(ピョンチャン)五輪の新種目、スノーボード・ビッグエアのワールドカップ(W杯)今季開幕戦が、試合の約10日前になって突然中止になった。理由はチケットの販売不振。「若者へのアピール」を狙って採用になったはずが、五輪シーズンの幕開けで出ばなをくじかれた格好だ。3日に開催予定だった非五輪種目のフリースタイルスキー・ビッグエアのW杯も、同様に中止となった。
ビッグエアは、ノルディックスキーのジャンプ台を一回り小さくしたような高さ30メートル、斜度40度ほどの台を飛び、空中で演技する種目。スキージャンプは飛距離と飛型点を競うが、ビッグエアは空中で見せる回転技の難易度や完成度を争う。主に米国で開催される世界最高峰の賞金大会「Xゲームズ」で人気を集めているほか、日本でもかつては「トヨタビッグエア」などの国際大会が開催されていた。
大会事務局のマイケル・フグマン氏は「大変残念。最高のスポーツと文化を集めた新しい大会しようとしたが、チケットが全く満足に売れない。我々はブレーキを引かなければならない」とコメントした。
スイスで合宿中の日本代表チームの一人、藤森由香(アルビレックス新潟)は1日、「今月一番最初に予定されていたワールドカップは開催中止になってしまったので(中略)サースフェーに残って練習する事にしました」と自身のブログに淡々とつづった。(吉永岳央)