オーストラリア戦に向けて練習する日本代表の主将リーチ(中央)=増田啓佑撮影
ラグビー日本代表(世界ランク11位)は4日、横浜市の日産スタジアムでオーストラリア代表(同3位)とテストマッチを戦う。注目は両チームの主将の「マイケル対決」だ。
日本代表の主将リーチ・マイケルはフランカーで先発する。この秋の代表合宿から、2015年ワールドカップ(W杯)イングランド大会以来となる主将に復帰した攻守の要だ。
対するオーストラリア代表主将のマイケル・フーパーも同じくフランカー。26歳で「ワラビーズ」(オーストラリア代表の愛称)を束ね、すでに代表キャップ数は70を超えている。試合中に、2人が球を奪い合う場面も見られそうだ。
日本戦の対策を問われると、フーパーは「秘密だよ」とかわした。「日本はディフェンスやスピードが持ち味」と分析。リーチについても以前から知っている選手だといい、「質が高い選手。ボールを運ぶ能力が高い」と警戒する。
一方のリーチも「フーパーは世界の中でもすごい。アタックだけでなく、ブレークダウン(タックル後のボール争奪戦)。彼を意識してやらないといけない」と語った。
リーチはニュージーランド出身で日本国籍を持つ。オーストラリアとニュージーランドは、世界トップレベルのライバルでもある。特別な思いはあるかと問われたが、リーチは「もう15年も前のこと。(その二国間の)ライバル心はない」と笑った。試合については「防御に切り替わった瞬間のリアクションも良くなっている。まずブレークダウンが鍵になる」。
日本にとっては、2年後の自国開催のW杯へ向けて、W杯優勝経験もある強豪と対戦できる数少ない機会。スタジアムはW杯の舞台でもある。2人のマイケルの統率力に注目だ。(増田啓佑)