井上真央さん=村上健撮影
放送中のドラマ「明日の約束」(フジ系、火曜夜9時)で、主人公の藍沢日向(ひなた)を演じる井上真央さん。演技に込める思いや家族観、20年以上に及ぶ芸能生活の中での変化について語ってくれました。
朝ドラ・大河…貪欲さが必要と思っていた 井上真央さん
――演じている日向は、勤務する高校では生徒の自殺、家庭では母親との難しい関係を抱えています。
スクールカウンセラーとして生徒といる部分と、家でお母さんといる部分があります。あくまで、生徒とスクールカウンセラーの物語というのを軸にしていきたい。家庭で抱えている悩みと葛藤に、なるべく引っ張られないようにしています。
その上で、自分自身も痛みだとか苦しみがわかるからこそ寄り添える。毒親とはこういうものだということではなくて、こういう関係性だけど、それでも人と向き合っていく。
人って、そうだよねって思う。誰でも仕事をしていく上で、人にはいえないことや理解してもらえないことを抱えていると思う。それに向き合いながらも、出すのではない、そういう主人公にしたいんです。
――影のあるスクールカウンセラーを見事に表現されていると思ったのですが……。
(笑い)。すみません、ちょっと改善していきます。ふふふ、そういう風にならないように気を付けています。そう思われているので、これから気をつけて。
テイストがそうなのでしょうがないんですけど、あくまでスクールカウンセラーと生徒のドラマなので……。暗い部分がメインにはならず、それでも前を向いていく方で、勇気づけられる作品にしていきたいな、と。単純に、「このスクールカウンセラー、根が深いな」っていうことではなくて。
自分自身が子どもの頃から感じてきた思いがあるからこそ、そのぶつかった経験とか苦しんだ経験をわかってあげられる、一人の味方になってあげたいというのをベースで持っていきたい。
――自分自身と重ねる部分は?
あまりないですかね。ただ、私…