10月の全日本距離別選手権・男子500メートル表彰式でメダルを掲げる山中大地=細川卓撮影
「お家芸」と言われながら、低迷するスピードスケート男子短距離陣に楽しみな男が現れた。山中大地(電算)。ワールドカップ(W杯)第2戦の500メートルで、34秒65の今季日本勢最高記録をたたき出した。女子500メートル世界女王の小平奈緒(31=相沢病院)と一緒に長野を拠点に練習する27歳。平昌五輪でともにメダルを目指す。
18日にノルウェーであったW杯男子500メートルの2回目。山中は前日の記録を0秒2更新する自己ベストで2位。W杯初の表彰台に立った。「体感したことのない速さでカーブに飛び込めた。出たらいいなと思っていたタイムが出た」。後輩の好記録に小平も「自分のことのように感動した。コーナーがうまい」とたたえた。
理系のスケーターだ。小学校低学年でスケートを始め、高校は地元の国立長野高専に進学。電子情報工学科でコンピューターや通信の技術などを学んだ。卒業後は長野のクラブで競技を続け、そこで結城匡啓コーチや小平と出会い、変わった。「スケートに対する姿勢、練習以外でも意識高くやっている。見習おうと思った」
2013年のソチ五輪選考会1…