「声のかけ方を変えると子どもの反応が変わる」と話す高祖常子さん
言うことを聞かない子どもを怒鳴ったり、叩(たた)いたりしてしまう――。こんな悩みを抱えている人に向けて、育児情報誌「miku」の高祖常子(こうそときこ)編集長(57)が10月に「感情的にならない子育て」(かんき出版)を出した。「まず、『怒鳴らない、叩かない』と決めてみて」と呼びかける。
高祖さんは保育士の資格を持ち、児童虐待防止全国ネットワークの理事も務める。2010年にスウェーデンの虐待防止の取り組みを取材したのがきっかけで、「どならない・たたかない子育て講座」を開いてきた。自らの3人の子育て体験を含め、子どもとのコミュニケーションの取り方を伝授。6年間で約2万人に伝えてきたことを本にまとめた。
子どもを怒鳴ったり叩いたりすることについて、高祖さんは「怒鳴るのも叩くのも、恐怖や不安で子どもをコントロールすること」と注意を呼びかける。子どもに手を焼いたときは、ストレスを爆発させて怒るのではなく、「叱る」こと。子どもに「NO」の基準を与えるように心がけるとよいという。
その上で、本では「子どもに向き合うときの四つのステップ」を紹介。①子どもの気持ちを受け止める、②相手の気持ちやママ・パパの気持ちを伝える、③方法を考えさせる、アドバイスする、④子どもが自分で決めて動くのを待つ――。心の余裕があるときに始めてみるよう提案する。
また、おもちゃの取り合いにな…