大阪府寝屋川市のマンションで、バケツにコンクリート詰めにされた乳児とみられる4人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された斉藤真由美容疑者(53)がこのうち1人の乳児について「口にティッシュを入れて殺した」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。府警は殺人容疑も視野に裏付けを進める。
捜査1課によると、斉藤容疑者は1992~97年ごろ4人を出産し遺体を自宅に放置したと説明しており、うち1人の死体遺棄容疑で21日に逮捕された。捜査関係者によると、斉藤容疑者は調べに、他の3人について「死なせた」との趣旨の供述をする一方、「出産後、動かなかった」とも話しているという。
府警は、これまでバケツ1個のコンクリートを崩して乳児1人の遺体を確認しているが、この遺体からはティッシュは見つかっていない。今後、残り3人の遺体についてもコンクリートを崩して調べ、死亡の経緯を詳しく調べる。
捜査関係者によると、乳児4人の父親は同じ元交際相手とみられ、斉藤容疑者とは寝屋川市内の同じ職場で出会って交際を始め、同居するようになった。府警がこの男性に事情を聴いたところ、4人について「妊娠も出産も知らなかった」と説明。斉藤容疑者も「金銭的に苦しく、育てられないと思い、4人の妊娠、出産は隠していた。もし知られたら育てるしかないと思った」と供述しているという。(大部俊哉、長谷川健)