ロシア疑惑で起訴されたフリン前大統領補佐官の更迭の理由について、トランプ大統領が「米連邦捜査局(FBI)にウソをついたから」とツイートをしたことが波紋を広げている。トランプ氏の弁護士が3日、「自分が草稿で書き間違えた」と釈明に追われた。
トランプ氏、フリン氏の虚偽供述知りつつ捜査中止要請か
フリン氏を巡っては、更迭の翌日の2月14日に、コミー前FBI長官がトランプ氏から捜査中止を要求されたと6月の議会で証言をしている。トランプ氏のツイートは、この要求の時点でフリン氏の虚偽供述を知っていたことになり、司法妨害の疑惑を強める結果になった。
トランプ氏の弁護士のジョン・ダウド氏は3日、ロイター通信に問題のツイッターは自身が草稿を作ったと説明。「書き間違えた」とし、トランプ氏はフリン氏がFBIに虚偽供述をした事実を知ったのは起訴された時だったと釈明した。「誤解を招き申し訳ない」とした。
一方、トランプ氏は3日、ツイッターで「私はコミーに捜査をやめるように決して言っていない。コミーのウソを報じた単なる虚偽ニュースだ!」と要求自体を重ねて否定。さらに、コミー氏が長官を務めたことで「FBIの名声はボロボロになった。我々が偉大さを取り戻す」とした。
共和党の重鎮グラム上院議員は米テレビでトランプ氏に対し「あなたは、危険を覚悟で、現在進行形の犯罪捜査についてツイートし、コメントしている。私があなたなら慎重でいるだろう」と忠告した。(ワシントン=杉山正)