初めて1年生で年間最優秀選手に輝いた日大QB林大希=矢木隆晴撮影
アメリカンフットボールの日本選手権ライスボウルは来年1月3日、東京ドームである。27年ぶりに学生王者となった日大が、2連覇を狙う社会人王者の富士通に挑戦する。その攻撃を率いるのが、1年生QBの林大希(たいき、大阪・大正)だ。
日大は17日の甲子園ボウルで前評判を覆し、関学大を破った。林は初の大舞台でも冷静で、パスの構えから果敢に走った。そして1年生で初めて年間最優秀選手に。18歳のシンデレラボーイは、家族に支えられ、ここまでたどり着いた。
両親と2人の姉と一緒に大阪市住之江区で育った。住吉川小に入学と同時に、学校のチームでアメフトを始めた。勧めたのは神戸学院大で選手だった父の義宜(よしのぶ)さん(47)。父も同時にチームのコーチになった。
花形のQBになった。練習で父に怒られ、家でもダメ出しされたが、アメフトにのめり込んだ。近所の歩道橋のスロープを駆け上がった。嫌がる姉2人を連れ出し、路上でディフェンス役をさせてプレーを磨いた。家の駐車場に張ったネットにパスを投げ込んだ。
スポーツ推薦で強豪の関大一高…