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星野さん、慰問やめさせた思い 「本当の優しさは…」

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2018-1-6 10:54:17  点击:  切换到繁體中文

 

写真・図版


星野仙一さん=2007年撮影



「ずっと野球と恋愛をしてきてよかった。もっともっと、野球に恋をしたい」。昨年11月28日、東京都内であった野球殿堂入りの祝賀会で、星野仙一さんは熱っぽく語っていた。それからわずか1カ月で悲報が届くとは、約1100人の出席者は一人として思わなかっただろう。


【特集】星野仙一さん死去


星野仙一さんの経歴


星野仙一さんが死去 プロ野球中日・阪神・楽天で監督


1987年から中日、2002年から阪神、11年からは楽天と、3球団の監督を歴任したが、監督として唯一の日本一を経験したのは楽天時代。就任直後の11年3月に東日本大震災に見舞われた。当時、選手たちは被災地の球団として、試合当日でも学校などの慰問に取り組んでいた。就任3年目の13年、星野さんはそれをやめさせた。


祝賀会では、この時のことを「選手全員に『お前らの優しさは十二分に被災者に伝わった。でも、強さを伝えないと本当の優しさは生まれない。Bクラスばかりじゃ子どもたちは悲しむ。今年は強さを証明しよう』とげきを飛ばすと、選手の目の色が変わった」とと振り返っていた。


エースの田中将大(現ヤンキース)が24勝無敗の成績を残すなどパ・リーグを初制覇。星野さんにとっての宿敵、巨人との日本シリーズも制して初の日本一に輝いた。「うれしいより、ホッとしたというだけ。責任を果たせたという思いだけだった」


そして星野さんは、胸中に抱いた夢を明かしていた。「プロとアマが一つになって、子どもたちにいかに野球をやらせるか。野球ができる環境を、津々浦々につくってやりたい」。恋い焦がれた野球への恩返しは、道半ばで終止符が打たれた。



 

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