8日、平昌冬季五輪の祝賀行事として開かれた北朝鮮の三池淵管弦楽団の公演(韓国江原道江陵市、東亜日報提供)
北朝鮮から韓国入りした三池淵(サムジヨン)管弦楽団が8日夜、平昌(ピョンチャン)冬季五輪の氷上競技会場のある江原道江陵(カンウォンドカンヌン)市で祝賀公演をした。抽選で当選した韓国の市民や韓国政府に招待された離散家族、政府関係者ら約800人が鑑賞した。一方で、公演前に反対派が集まって抗議するなど、韓国社会の複雑な受け止めも映しだした。
6日夜に江陵市近郊の港に着岸した貨客船・万景峰92号に宿泊する団員約120人は、8日朝から会場の江陵アートセンターでリハーサルをした。玄松月(ヒョンソンウォル)団長らは左胸に北朝鮮国旗がついたトレーナー姿で現れ、取材陣に手を振って余裕の表情を見せる団員もいた。団員は正午過ぎ、再びバスに乗り込んで万景峰92号に戻って昼食をとったほかは、約12時間の会場にとどまった。
三池淵管弦楽団は、玄氏が団長の女性グループ、モランボン楽団など複数の芸術団から今回のために特別に編成されたとみられる。約100分に及んだ公演では北朝鮮の人気歌謡「パンガップスムニダ(お目にかかれてうれしいです)」から始まり、韓国の歌謡曲や「白鳥の湖」などのクラシックも演奏された。司会役は「別れた親兄弟たちと再会したように感激し、うれしい。私たちは一つの民族だ」とあいさつ。舞台裏の大型スクリーンに離散家族の再会場面が映し出された。一部観客は玄氏と握手し、記念撮影した。
韓国側が懸念した指導者を称賛…