神奈川県茅ケ崎市立小学校の4年生の男子児童(10)について、市教育委員会の第三者委員会が「日常的にいじめを受けていた」と認定する報告書をまとめたことがわかった。担任だった女性教諭は「いじめを見て見ぬふりをした」と説明したという。男児は2年近く不登校が続いている。
第三者委の調査によると、男児は2年生だった15年5月~16年3月ごろ、複数の同級生から殴られたりズボンを脱がされたりするいじめを繰り返し受けた。3年生になった16年4月から学校に通えなくなり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。
いじめで不登校になったと両親が訴え、担任は学校の聞き取りに、いじめに気づかなかったと説明。ただ第三者委の調査が進み、「いじめを見て見ぬふりをしていた」「注意するのが面倒になった」などと説明を変えたという。第三者委は、担任が適切な対応をせず、学校も組織的な対応が不十分だったとする報告書を今月13日、市教委に答申した。
市教委は今月2日付で、不適切な対応と虚偽報告があったとして、教諭を文書訓告、指導が不十分だったとして当時の校長を厳重注意にした。報告書で対応の遅れを指摘された市教委は「児童と保護者には大変申し訳ない」としている。(遠藤雄二)