九回裏日本ハム無死、4打席連続の三振に倒れた清宮=日刊スポーツ
1本が遠い。日本ハムの清宮幸太郎(東京・早稲田実)は、7番・指名打者で出た11日のDeNA戦も4打席無安打に終わった。しかも、4三振。これでオープン戦は7試合に出場して19打席無安打と、不本意な結果が続いている。
六回、2死満塁で迎えた第3打席での見逃し三振は、DeNAのドラフト5位、桜井周斗(東京・日大三)から喫した。2016年11月、秋季都大会決勝。チームは8―6で勝ったものの、自身は5打席連続三振に封じられた因縁の相手だ。
初球のスライダーを空振り、次のスライダーはファウル。「スライダーしか待っていなかった。ごめんなさい、という感じです」と清宮。3球目、外角の直球に手が出なかった。
2人の対戦にはDeNAのラミレス監督も一役買った。この回、2死一、二塁で、清宮の前を打つ大田泰示への投球が2ボールになった後、申告の敬遠四球で歩かせたのだ。
桜井は左投げ。右打者の大田より左の清宮のほうが、くみしやすいという現実的な狙いのほかに、もう一つ理由があった。「プロ野球はエンターテインメントです。サクライとキヨミヤにはヒストリー(歴史)がある。大勢の人も喜んでくれたでしょう」と、ラミレス監督はほおを緩める。
雪辱を果たせなかった清宮は「相変わらずかな。ランナーを出してから抑える、いつもの感じ。対戦できてよかった。いつか打ちたい」。一方の桜井は「中田さん、レアードさんにも投げたけど、遜色ないスイングだった。次は打たれるかも。僕のほうが危機感を持たないといけない」。互いに高め合い、プロでも好勝負を見せる。(山下弘展)