温泉の供給が止まって4日目の長良川温泉。赤褐色が薄くなっている=岐阜市長良の「長良川観光ホテル 石金」
岐阜市の「長良川温泉」の温泉水の供給が23日から止まっていることが市への取材でわかった。導水管の漏水のためで、老朽化が原因とみられるという。旅館は残っている温泉水に井戸水を足すなどして対処している。供給再開は30日ごろの見込みという。
市によると、市が管理する導水管は50年前に敷設された。老朽化が進み、ここ数年は年数回漏水があり、そのたびに数時間、温泉水の供給を止めてきた。今回は22日、地上に温泉水が漏れているのが見つかり、23日から温泉を止めている。漏水部分の導水管は、比較的深く埋設されているため、これまでの漏水よりも復旧が遅れそうだという。
岐阜長良川温泉旅館協同組合に加盟するホテルや旅館は、長良川沿いに7軒ある。市郊外から温泉水を引き加温するなどして供給している。
「長良川観光ホテル 石金」代表取締役の永瀬章さん(66)によると、同ホテルでは23日から、残っていた温泉水を消毒して日々井戸水を足し、宿泊客に入浴してもらっている。温泉の特徴である赤褐色の湯が徐々に薄くなり、「お客様に申し訳ない。これほど長く止まるのは初めて。源泉をドラム缶やタンクで運べばいいのかとも考えている」と困惑している。(吉川真布)