初登板、初勝利のDeNAの京山=日刊スポーツ
(1日、DeNA3―1ヤクルト)
DeNA 京山将弥投手
緊張がほどけた19歳の顔に白い歯がのぞいた。「ずっと待ち望んでいた1軍のマウンドだったので、勝ててほっとしています」。5回1失点で初登板初勝利。2年目の右腕がDeNAに今季初勝利をもたらした。
初々しいヒーローインタビューとは対照的に、マウンドでは眉一つ動かさなかった。初めて得点圏に走者を許した二回2死二塁の場面では、「1点ならオッケー」という気持ちの余裕も。腕を強く振ることだけを意識して、ヤクルト・広岡に127キロのスライダーで二飛を打ち上げさせた。
最も警戒していた先頭打者は一度も出塁させず、5回、84球を全力投球。「もうきつかった」。余力を残さず救援に託した。
大津市の実家は中華料理店を営み、父の誠さんが作るチャーハンが大好物だ。滋賀・近江高では3年夏にエースで甲子園を経験し、ドラフト4位で入団した。
オリックスの金子千尋が目指す姿。「投げた日には必ず勝てる投手になりたい」。今永や浜口がけがで出遅れている先発陣に、前途有望な若い力が現れた。(波戸健一)