前半、シュートを放つ岩渕(中央)=時事
サッカー女子の国際親善試合「MS&ADカップ」は1日、トランスコスモススタジアム長崎であり、日本代表(なでしこジャパン、世界ランク11位)が7―1でガーナ代表(同46位)に快勝した。6日に開幕するアジア杯に向け、はずみをつけた。
日本は前半14分、田中(日テレ)のゴールで先行。同点に追いつかれたものの、同29分に岩渕(神戸)がCKのこぼれ球を押し込んで勝ち越した。その後も押し気味に試合を進め、得点を重ねた。
ヨルダンで開催されるアジア杯には8チームが出場。2019年ワールドカップ(W杯)フランス大会の予選を兼ねており、上位5チームが出場権を得る。
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俊敏さと連動性。日本の長所が随所に見られた大勝劇だった。二つのゴールが象徴的だった。
岩渕、増矢と縦につないだ球を、田中が突き刺した先取点。左DF鮫島のサイドチェンジを、右MF中島が折り返し、増矢が蹴り込んだ3点目。どちらも、寸分たがわぬ正確なパスと、2、3人目の動き出すタイミングが合致しなければ生まれなかった。
自分たちのミスで同点に追いつかれながらも、直後に勝ち越したたくましさも評価に値する。
1試合7得点は、2016年に高倉監督が就任してからの最多記録。アジア杯へ向けて明るい材料が並び、指揮官の顔も「今までにないスコア。ポジティブにとらえている」と、ほころんだ。(富山正浩)