衆院厚生労働委員会の理事懇談会が5日開かれ、高鳥修一委員長は職権で、6日の委員会に厚労省東京労働局の勝田(かつだ)智明局長を参考人招致することを決めた。昨年末の野村不動産への特別指導を公表した会見で、同社への是正勧告を認めていたかどうか勝田局長と加藤勝信厚労相の説明が矛盾しているとして、野党が招致を求めていた。
4日に厚労省が出した会見録では、勝田局長は昨年12月26日の会見で「是正勧告を行っています」などと発言していた。だが、厚労省は5日も一般論で述べたなどとして、是正勧告を公表したと認めていないとの姿勢を変えなかった。こうした対応に野党が批判を強め、与党が招致を受け入れる形となった。
6日の委員会は午前から開かれる予定。ただ、陸上自衛隊の日報の隠蔽(いんぺい)問題を受けて、立憲民主など主要野党は5日の衆院本会議や同厚労委理事懇を欠席。6日の衆院厚労委に出席するかどうかは不透明だ。
勝田局長は、今年3月30日の会見で報道各社に「なんなら是正勧告してあげても」と不適切な発言をして謝罪・撤回しており、加藤厚労相は処分を検討すると表明している。