遺体が見つかった民家を調べる鹿児島県警の捜査員=2018年4月6日午後7時過ぎ、鹿児島県日置市東市来町湯田
6日午後3時45分ごろ、鹿児島県日置市東市来町湯田の民家の室内で、女性2人が倒れて死亡しているのを通報を受けて駆けつけた警察官が見つけた。別の部屋では男性1人が心肺停止状態で倒れており、病院へ搬送後に死亡が確認された。男性に殴られた痕があるなど3人の遺体に外傷があったことから、鹿児島県警は殺人事件と断定し、約70人態勢の捜査本部を設置した。
捜査1課によると、この民家には80代の女性と60代の次男が暮らしていた。2人とは連絡が取れていないという。亡くなった男性は、現場近くに住む職業不詳、後藤広幸さん(47)で、女性2人についても身元確認を進めている。また、3人を司法解剖して、詳しい死因などを調べる予定。
警察官が遺体を発見した際、玄関は施錠されていなかった。玄関近くの部屋の床で女性2人が倒れ、少し離れた部屋の床に後藤さんが倒れていた。女性2人の遺体は死後硬直が始まっていた。3人の着衣に乱れた様子はなかったという。
6日午後2時50分ごろ、県内に住む70代の長男から日置署に、「弟と連絡が取れない」と通報があり、警察官が安否確認のためこの民家を訪れたという。長男は通報の前に、知人の後藤さんに電話で安否確認を依頼。後藤さんが民家に行き、事件に巻き込まれたとみている。
近くの住民は、母親について「いつもあいさつをしてくれる人。数日前も、お庭で花に水やりをしているところを見かけた」と話した。別の知人は「明るくて、元気な人。トラブルがあったとは聞いていない」と話した。
現場はJR鹿児島線湯之元駅近くの住宅街の一角。