車体にアニメやゲームのキャラをペイントした「痛車」約1千台が8日、東京・お台場に集結した。簡単なペイントを施し、すぐには「痛車」と分からない「ステルス系」から、1千万円以上をかけて改造を施した「激痛」が走る車まで。イベントの会場には彩り豊かな車が並び、様々なゲームやアニメの主題歌などが鳴り響いた。
120万円台から手に入るスズキのジムニー。そこで表現したのは、アニメにもなった「リトルバスターズ」の世界だ。登場人物の「能美クドリャフカ」が至る所に描かれている。オーナーの「SUZUKI」さんが投入したお金はすでに「4桁万円以上」とのこと。1年半ほど前に新車で購入し、1年かけて手を入れた。
こだわりは、コスプレーヤーと一緒に映える車づくり。天井を開閉式にしたのは、痛車のイベントで展示し、コスプレーヤーに乗り込んでもらうことを前提にしているから。この日も能美クドリャフカに扮した「いちご」さんが乗り込み、来場者が向けるカメラにポーズを決めていた。
こだわりはまだまだある。右側ドアの後ろにあった給油口はイラストの邪魔にならないよう閉じた。代わりに、右側テールランプを移動式にし、その裏側に給油口がある。世界に1台だけの「オリジナリティー」を追求している。
最近になってパソコンを搭載し、40インチ以上あるモニターを荷台部分に埋め込んだ。強化ガラスでカバーしているので200キロほどまでは荷物も載せられる。
作品として完成されているように見えたが、SUZUKIさんは「世界一可愛い痛車をめざす」と話し、今後も試行錯誤していくという。(神沢和敬)