警察当局が押収した台湾ドルの現金(台湾・刑事警察局提供)
台湾の警察当局は20日、資金洗浄(マネーロンダリング)防止法違反や横領の疑いで、邦人の男(43)と台湾人妻らの身柄を拘束したと発表した。台湾当局によると、日本の警視庁が2014年に業務上横領容疑で男を指名手配していた。
発表によると、男は東京都内の自動車部品メーカー元管理職の中沢祥基容疑者で、会社から5億円余りを横領した疑い。14年1月に台湾に逃げたとみられ、横領金額は総額25億円に達する可能性があるという。
中沢容疑者は03年ごろから横領を始めたとみられる。台湾逃亡後は、日本で大量に買った高級腕時計などを換金。住宅3棟を購入し、妻の故郷の南部・高雄市で暮らしていたという。
台湾当局は、中沢容疑者の自宅を捜索し、現金や高級時計、宝石類など約1億3千万台湾ドル(約4億7千万円)相当を押収した。(台北=西本秀)