日本ハムの清宮
プロ野球・日本ハムのドラフト1位新人の清宮幸太郎(東京・早稲田実高)が1日、1軍に合流した。この日は試合がないため、2日の楽天戦(札幌ドーム)で初めて1軍に昇格し、出場する見込みだ。高校時代に史上最多の通算111本の本塁打を放った18歳が、いよいよプロの1軍の世界へ踏み出す。
「びっくりした。こんなに早く上がれるとは思っていなかったけれど、1軍に来たからにはずっとこっちにいたい。やってやるぞ、という気持ち」。札幌市のチーム合宿所に到着した清宮は、満開の桜をバックに、大勢の報道陣の前で意気込みを語った。
偶然にも25年前のこの日、5月1日は大型ルーキーがデビューした日だった。石川・星稜高から巨人に入団した松井秀喜さんだ。東京ドームでのヤクルト戦に「7番・左翼」で出場し、第2打席で西村からプロ初安打となるフェンス直撃の二塁打を放った。翌2日は高津から初本塁打を右翼スタンドへたたき込んだ。
同じ左打者で、同じく高校時代に甲子園を沸かせたスラッガー。松井さんはこの1本からスタートし、日米通算2643安打、507本塁打の大打者へと成長した。
2日は先発出場する可能性もある清宮。同じ18歳だったころの松井さんが、この日に本塁打を打ったことを伝え聞くと、「うふふふ、どうですかね」とにやり。そして、「もちろん打ちたい気持ちはありますけど、そこだけにこだわっているわけではないので」と話した。
昨秋のドラフトで7球団が競合した「怪物」は、どんなデビューを飾るのか。球団の期待も大きく、チームは「ファイターズの歴史に新たな1ページを刻む記念すべき一戦」として、清宮が札幌ドームでの1軍デビューを果たした試合を観戦した来場者に「観戦証明書」をプレゼントすると発表した。(山口裕起)