冠水した道路で、水しぶきを上げながら車が徐行運転していた=17日午後2時19分、大分県佐伯市常盤西町、柴藤六之助撮影
大型の台風18号は17日午前11時半ごろ、鹿児島県南九州市付近に上陸し、宮崎県沖に抜けた後、午後5時ごろ高知県宿毛市付近に再上陸して北東に進んだ。大分、香川、高知の3県で、土砂崩れなどで計4人が行方不明になった。18日は暴風域を広げながら北日本の日本海側を進む見通し。台風や前線の影響で、北日本を中心に広い範囲で大荒れになるとみられ、気象庁は警戒を呼びかけている。
台風18号、大分で河川氾濫し住宅浸水 宮崎で土砂崩れ
気象庁によると、台風18号は17日午後11時時点で、福井県小浜市付近を時速60キロで北東に進んだ。中心気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル。暴風域や強風域を広げながら北上するとみられる。東北や北海道のほか、台風の中心から離れた地域でも暴風などに警戒が必要だ。18日午前9時ごろには秋田県能代市の北西に達し、18日夜にはオホーツク海で温帯低気圧に変わる見通し。
台風や活発な前線の影響で、17日は西日本を中心に広い範囲で大雨となった。宮崎市内では降り始めからの雨量が600ミリを超え、三重県や大分県、高知県、京都府では1時間に90ミリ前後の猛烈な雨を観測。大分県内で1時間に110~120ミリ、兵庫県たつの市付近で110ミリの雨が降ったとみられ、同庁は各地に記録的短時間大雨情報を発表した。大雨などの影響で地盤が緩んでいる可能性があり、宮崎県北部や大分県南部などでは土砂災害への警戒も必要だ。
18日午後6時までの24時間の予想雨量は多いところで、四国、近畿、北海道で250ミリ、中国、東海、東北で200ミリ、関東甲信、北陸で150ミリ、九州北部で120ミリ。さらにその後の24時間では、北海道で50~100ミリと予想されている。(山本孝興)