在阪の報道各社などでつくる関西プレスクラブの夏季会員交流会が27日、大阪市内で開かれ、「将棋界のこれから」をテーマに、永世名人の資格を持つ谷川浩司九段(56)=神戸市在住=と、高校生棋士・藤井聡太(そうた)七段(16)の師匠の杉本昌隆七段(49)=名古屋市在住=が対談した。 2人は日本将棋連盟関西本部(大阪市)に所属する「関西棋士」。谷川九段は「八つのタイトルを8人の棋士で分け合う現在は、第一人者がいない時代。八つのうち三つは関西にあり、関西が頑張っている」と分析。杉本七段は「関西の20代の若手棋士は層が厚い。藤井七段もいずれタイトルに挑戦し、獲(と)ると思っているが、決して簡単ではない」と語った。また、谷川九段は「AI(人工知能)の影響でプロ棋士の序盤戦術が大きく変わった。人間の感覚ではやや違和感がある指し方をAIが推奨し、実際に指してみると有力ということがあって、それが将棋界で主流になりつつある」と述べ、「今までのプロ棋士の『こう指さなければならない』という考えをリセットする効果があった」と指摘。「将棋界全体が自由に伸び伸びと指していて、それはすごく良いこと」と述べた。 一方、藤井七段はビデオレターで登場し、今後の課題について「将棋の強さだけではなく、将棋の魅力をもっと多くの人に知っていただく存在になりたい」と力強く語った。(佐藤圭司) |
「将棋界のこれから」 谷川九段と藤井七段の師匠が語る
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