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夢届かなかった兄2人の分まで 3度目の甲子園で駆ける

作者:佚名  来源:本站原创   更新:2018-8-18 10:00:52  点击:  切换到繁體中文

 

(17日、高校野球)


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下関国際(山口)は17日、ベスト8進出をかけて木更津総合(東千葉)と対戦。木村大輝君(2年)は兄2人の背中を追って下関国際へ。6番中堅手で先発出場する。兄が届かなかった甲子園で、2人の分までグラウンドを駆け回る。


上から男3人、女3人という6人兄妹。宇部商野球部OBの父光徳さん(42)の影響で幼い頃から野球に親しんだ。長男優輝さん(20)はおっとり、次男和輝さん(19)は気分屋。三男大輝君は、そんな2人とキャッチボールをして遊んだ。


兄が本気でボールを投げると捕れず、泣いた。保育園の頃から夢は「プロ野球選手」。小学校高学年になると、中学生の和輝さんに負けじと毎日5キロ以上走った。「友達の家から帰るときはいつも走っていた」と母典子さん(43)。走ることが好きになり、体力もついた。中学時代はクラブチームに所属し、練習後もプレー動画で研究を怠らなかった。


兄2人は下関国際へ。優輝さんは山口大会決勝、和輝さんは準々決勝まで進んだが、そこで敗れた。今度は、大輝君が進路を決める番。目標時間を設ける800メートル走や、1日千回以上の素振り……。野球部の厳しさは兄から聞いていた。礼儀を重んじ、勝利への執念を忘れない姿勢に、人として成長できると思った。


光徳さんも大輝君を支えた。自分も野球を通じて精神的に強くなった。金銭的には厳しかったが、何も言わずに送り出した。


大輝君は並外れた体力と足の速さを武器に、入学直後から外野手として活躍。昨年の山口大会では先発出場を続け、決勝で勝利。家族の悲願を、高校に入学した年の夏に達成した。


入学後は数カ月に1回、寮近くの公衆電話から兄に電話した。優輝さんからは「監督さんの言うことをよく聞いて、とにかく、がんばれ」と励まされた。


昨夏の甲子園は初戦敗退。「今度こそ」と臨んだ今春の選抜大会も力負け。1勝は遠かった。パワーをつけようと、1回3合の食事に間食で麺類も食べ、体重を8キロ増やした。夏の山口大会準決勝では二塁打を3本放つ活躍を見せた。


そして三度目の甲子園。「兄のためにも、もう負けられない」と臨んだ花巻東(岩手)との初戦で大輝君は好走塁を見せ、七回には同点の本塁を踏んだ。15日の創志学園(岡山)との2回戦。スタンドには優輝さんの姿があった。3四死球で出塁し、犠打も決めた。


優輝さんは「ヒットはでなかったが、仕事は果たした。最後まであきらめず、粘りの野球で逆転してくれた。自分たちが出られなかった甲子園で一日でも長く野球をしてほしい。次もがんばれ、です」と話した。(藤野隆晃)



 

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