トランプ米大統領は24日、自身のツイッターで、ポンペオ米国務長官が来週に予定していた訪朝を中止するよう、同氏に指示したことを明らかにした。トランプ氏は理由について、「現時点では、朝鮮半島の非核化に関して重要な進展が見られないからだ」と不満を表明した。ポンペオ氏は23日に訪朝を発表したばかりで、突然の取り消しは極めて異例といえる。
米政府関係者によると、トランプ氏はポンペオ氏が訪朝しても、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と面会する見通しが立っていないことから中止を決断したとみられる。トランプ氏は、米朝交渉の停滞を指摘する報道に対して「フェイクニュースだ」と反発し、交渉は順調に進んでいると強調してきた。今回の中止指示は、そのトランプ氏自身が「(非核化が)進展していない」と認め、不満を初めて公に示したものだ。
トランプ氏はツイッターで、北朝鮮問題と中国との貿易問題の関係性にも言及。「米国が貿易問題で中国に強硬な姿勢を示しているため、中国は(北朝鮮の)非核化のプロセスを支援しないだろう」と指摘。ポンペオ氏の訪朝は「貿易問題が解決した後が極めて可能性が高い」と記した。
ただ、トランプ氏は、北朝鮮との交渉を取りやめる意向までは示していない。「当面の間は金委員長に対し、敬意の気持ちを込めてよろしくと伝えたい。私は彼とすぐに会うことを楽しみにしている!」ともツイートし、正恩氏との再会談に改めて意欲を示した。
今回の突然の訪朝中止指示は、…