高校生棋士の藤井聡太(そうた)七段(16)が3日、大阪市福島区の関西将棋会館であった第44期棋王戦(共同通信社主催)挑戦者決定トーナメントの初戦で、菅井竜也(すがいたつや)王位(26)に133手で敗れた。藤井七段が今年度のタイトル戦に登場する可能性は絶たれた。
対局は午前10時に始まり、午後6時13分に終わった。藤井七段は、昨年の公式戦でも菅井王位に敗れており、これで菅井王位に通算2連敗となった。
終局後、藤井七段は「敗れてしまったことは残念ですけど、あまり自分は気にしていないです。仕掛けからまずまずの展開が続いたと思いますが、その後、悪手を指してしまい、一気に悪くなってしまった」と話した。記者から「菅井王位に雪辱を期して臨んだのでは」と問われ、「総合的に見て力不足だったと思います」と話した。
一方、「藤井キラー」とも称される井上慶太九段(54)門下の一員、菅井王位は「終盤は苦しい展開が続いた。もう少し序盤で工夫が必要だった。(藤井七段対策については)いっぱい研究してもそういう感じには進行しないので、自分の力を発揮できたらと思っていた」と述べた。
藤井七段の連勝記録は8でストップ。今年度の成績は22対局、18勝4敗、通算成績は105対局、89勝16敗となった。
藤井七段の次の対局は14日。第60期王位戦(新聞三社連合主催)の予選で、山崎隆之八段(37)と対戦する。(佐藤圭司)