ファーストリテイリングの子会社が展開する低価格衣料ブランド「GU(ジーユー)」は5日、初の試着専門店を11月に東京・原宿に開くと発表した。店で気に入ったものをネットで注文し、自宅などで受け取る仕組みだ。ネットとリアル(実店舗)を融合させる新しい買い物のあり方を提案する。
店では通常の店舗で販売する商品すべてのサンプルを展示する。客はその場で商品を見たり、試着したりする。スマートフォンで服のタグを読み取るなどし、GUのオンラインストアで購入する。「ショールーミング」と呼ばれる手法で、「着こなしのインスピレーション(ひらめき)が湧くような仕掛けを店内に設け、ファッションを楽しんでもらえるようにする」(広報担当者)という。
同じグループでベーシックなユニクロに対し、GUは低価格とファッション性を打ち出してきた。2015年に販売した「ガウチョパンツ」が人気となったが、その後はヒット商品に恵まれず17年8月期は減益に。新たな取り組みで巻き返しを図りたい考えだ。(高橋末菜)