衣料品大手ユニクロと「グローバルブランドアンバサダー」契約を結んだ男子テニスのロジャー・フェデラー(スイス)が2日、東京都内のユニクロ有明本部で記者会見を開いた。フェデラーは2006年のAIGオープン以来、日本で試合をしていないが、来年、エキシビションマッチを行う予定を明らかにし、「日本の選手と対戦するのが楽しみだ」と語った。
長く米スポーツ用品大手ナイキと契約していたフェデラーは、今年7月にユニクロとの契約を発表。同月のウィンブルドン選手権からユニクロのウェアを着て大会に出ている。4大大会最多20勝を挙げたフェデラーを、ユニクロの柳井正社長は「テニスに限らず、あらゆるスポーツで最も偉大な選手」と持ち上げ、「(ユニクロの)欧州戦略において力強い」と言う。
37歳の選手としては異例の10年契約で、現役引退後も見据える。米ESPNは10年総額3億米ドル(約340億円)と報じている。契約に至った背景には、フェデラーの選手としての能力に加え、フェデラーが財団をつくり、アフリカの子どもたちの教育を支援していることもある。ユニクロはエキシビションマッチを皮切りに、財団と協力して、世界の子どもたちを支援する事業に取り組む。
フェデラーは9月の全米オープン女子シングルスで優勝した大坂なおみについてもコメント。「なおみのように若いと毎日、伸びる。素晴らしい選手になった」と絶賛した。(河野正樹)