名古屋駅南側の再開発地区、ささしまライブ24に「名古屋プリンスホテル スカイタワー」が開業して1年。運営するプリンスホテルの小山正彦社長が2日、報道陣の取材に応じ、1年間の客室の平均稼働率が約75%だったことを明らかにした。
プリンスは名古屋初進出。ホテルは170室で、高層ビル、グローバルゲートの31~36階に入る。4月以降は稼働率が8割超で好調だという。現在の客室単価は1万7千円前後とみられ、小山氏は「他のホテルの動向を見ながら1割上げたい」と話した。宿泊客のうち8割が観光で、2割がビジネス目的。外国人比率は当初見込みの20%を上回る約32%だった。(友田雄大)
小山正彦社長は2日、朝日新聞のインタビューに応じた。主なやりとりは次の通り。
――会議需要の取り込みが遅れています。
「会議の(開催)回数自体が少ない。名古屋は700万人規模の都市で大学も多く、トヨタ自動車など大企業もある。ポテンシャルはあるので地元経済界や自治体、会議の誘致会社と連携し、もっと誘致したい」
――宿泊特化型の新ブランド「プリンス スマート イン」を立ち上げます。名古屋に展開する可能性は。
「3大都市圏が中心になる。予約前の検索やホテルのチェックイン、周辺の店の検索などでITを駆使し、若い世代を取りこんで差別化したい。価格競争はしない」
――会員制のホテル「プリンス バケーション クラブ」も新たにつくります。「ザ・プリンス」などの既存の高級ブランドを名古屋に出す予定は。
「会員制は、グループでリゾート地に持つ土地を活用している。東海にはそういう場所がなく、可能性は低い。高級ブランドは名古屋には少なく、出店の可能性は否定できない」