株式売買システムの障害を9日起こした東京証券取引所では10日、障害を復旧させて朝から通常通り取引を行った。前日に障害の影響を受けた一部の証券会社では売買価格の反映に一時遅れが出るなどしたが、トラブルなく取引を終えた。また、前日の障害の原因となった大量の電文の送信をしたのは米系のメリルリンチ日本証券だったことが、関係者への取材でわかった。同社は「現時点でコメントは控える」としている。
東証では9日朝の取引開始前、証券会社1社の設定ミスで売買システムに大量の電文が送信され、各証券会社とシステムを結ぶ4回線のうち1回線が停止。売買は停止しなかったが、システムに接続する約90社のうち約40社で一時売買注文の取り次ぎができなくなるなどの影響が出た。(和気真也)