開発が難航している三菱重工業のジェット旅客機MRJが新たな難題を抱えた。カナダの航空機大手ボンバルディアが、自社の企業秘密を不当に使われたとして米連邦地裁に三菱重側を提訴。三菱重は反発しているが、MRJの開発が遅れる要因になりかねない。
「従業員として最後の日に、極めて機密度の高い情報を含んだプレゼン資料と当局との極秘のやりとりを、私用のヤフーメールに送った」。シアトル地裁への提訴は19日付。ボンバルディア社は三菱重子会社の三菱航空機などを相手取った92ページに及ぶ訴状のなかで、三菱側に移った複数の元従業員を名指ししつつ、漏れたとする情報が航空当局からのお墨付きとなる「型式証明」を取るためのものだとの見方を示した。
型式証明は航空機開発での難関…