米中間選挙で、上院選(任期6年、定数100)が激戦だ。6年前に民主が大勝した反動で、共和が過半数を維持する可能性が高い。ただ、2年前の大統領選でトランプ氏が勝った州の多くで民主が優勢なほか、共和の「牙城(がじょう)」も接戦になっている。
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「リックはフロリダ史上最高の知事の一人だ。勝てば、フロリダの好景気はどんどん続くぞ」。トランプ氏は10月31日夜、フロリダ州フォートマイヤーズで、共和のリック・スコット上院候補を持ち上げた。
同州は2年前、トランプ氏が約1ポイント差で民主のクリントン候補を制した。共和は、現職州知事のスコット氏を上院選に、下院議員のデサンティス氏を知事選に回して必勝体制を築いた。
しかし、選挙予測で定評のあるサイト「538(ファイブサーティーエイト)」によると、上院選で民主の現職ネルソン氏が、州知事選でも同州初の黒人知事を目指す民主のギラム氏が、わずかにリード(11月3日現在)。2年後の大統領選を見据えると、大票田フロリダで連敗すれば、トランプ氏にとって打撃だ。11月3日に再びフロリダに入り、最後の支援を訴える。
共和の地盤でも異変が起きている。
「テッドの敵は急進的で、国境を開く左翼だ」
トランプ氏は10月22日、テキサス州の最大都市ヒューストンで叫んだ。共和のテッド・クルーズ上院候補の応援だ。期日前投票が同州で始まる日に合わせたもので、中間選挙で最大規模となる約1万8千人が集まった。
同州は共和の強力な地盤だ。大統領選では1976年にカーター大統領が勝ったのを最後に民主は勝っていない。2人いる上院議員も93年以来、共和が独占中だ。大統領がテコ入れするまでもなく、共和が無風で勝つべき地だ。
クルーズ氏は、大統領選の党候…