「パン半分を食べるか残すか」にまでこだわるアスリートだった。現役引退を決めたサッカー元日本代表、GK川口能活(J3相模原)だ。1998年フランス大会から2010年南アフリカ大会まで、4度のワールドカップ(W杯)出場を果たし、43歳までプロ選手を続けた支えに、ストイックな自己管理がある。
元日本代表GKの川口能活が引退表明 「感謝しかない」
ある年の日本代表合宿。ビュッフェ形式の食事会場で、川口は丸いパンとにらめっこをしていた。すると突然、パンを半分にちぎって近くのスタッフに渡した。「これ、食べて」。残りは自分の口に入れた。体重をベストに保つため、常に熟慮しながら食事を取っていた。
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