米ホワイトハウスは14日、トランプ大統領のメラニア夫人が解任を求めていたミラ・リカーデル大統領副補佐官(国家安全保障担当)が同職を辞め、ホワイトハウス外に異動すると発表した。米メディアによると、同氏は政権内の敵を追い落とすために悪いうわさを流していたという。
メラニア夫人まで「おまえはクビだ」異例の職員解任要求
ホワイトハウスのサンダース報道官が同日、「リカーデル氏はホワイトハウスを去り、政権内の新しい役職に異動し、引き続き大統領を支える」と声明を出した。リカーデル氏は4月からボルトン大統領補佐官の下で働いていた。
米メディアによると、リカーデル氏は、先月のメラニア夫人のアフリカ訪問に同行できなければ国家安全保障会議(NSC)の情報を提供しないなどと訴え、夫人付きの職員とけんかになったという。怒ったメラニア氏は声明で「ホワイトハウスで働く栄誉に値しない」と述べ、夫人が解任を求める異例の事態になっていた。
また、リカーデル氏はケリー大統領首席補佐官やマティス国防長官とも敵対。とくにマティス氏とは国防総省の人事をめぐって反目し合った。このため、リカーデル氏は、トランプ氏が近くマティス氏を更迭するといううわさをメディアに流し、辞めさせる流れを作ろうとしていたという。(ワシントン=土佐茂生)